鳥取県の境港市、米子市に伝わる弓浜絣は、昔から山陰地方の絣として全国に名を知られています。

先染め平織りで、濃い藍色の生地に白抜きの柄が美しい綿紬です。日本の伝統工芸品、県指定無形文化財に登録されています。

手紡ぎで作られる絣で、伝統的に農家の婦人が自宅で織物をする素材で、家族のためを思って織っていました。

娘が嫁ぐ際には、嫁ぎ先で根付くようにと「いかり」の柄を、子供の誕生には未来に羽ばたくよう「鷹」の柄を施したといいます。

米子市、境港市のある弓ヶ浜半島は、古くから麺の栽培に力を入れていました。そのため、良質の伯州綿の産地であり、それを用いた布は1772年頃には大阪にまで送られるようになっていました。

その後、伊予から絣の技術が伝わったことで、絣が生産されるようになりました。